鳥好きです。
それなのに意外と鳥の根付を
あまり創ってないことに気がつきました…
なぜ?と考えてみたところ、
おそらくですが
鳥は翼と脚のまとめ方が難しいのかと。
いわゆる鳥の“彫刻”でしたら、
いかようにも翼と脚を自由に伸ばせるのですが、
“根付”となりますと突起部分がなく、
掌におさまるフォルムにデフォルメ
させなければならないので、
かなり難易度が高くなります。
いかに違和感なくデフォルメさせて
根付という形態に魅力的にまとめ上げるかが、
苦しくもあり、
楽しくもあり、
根付師としての永遠の課題かもしれません。
数少ない鳥の根付の中から、
鳥好きには堪らない可愛い子を
DATA
『小櫻』2010
3.4 × 2.6. × 2.1cm
〜京都清宗根付館 所蔵〜
あえて特定の種類の鳥にはせず、
頭の中にある
「ちょっとイタズラな可愛い小鳥」
をイメージした作品です。
櫻の季節になると、
鳥が食い切った櫻の花の部分が
よく落ちております。
我が家の近くでは
ワカケホンセイインコやズズメが
花を咥えては落としている姿をみかけるのですが
そのイメージから、
可愛いインコの幼鳥が
咲き始めの櫻花を口に咥えて
コロンと転がって遊んでいる様子を
根付にしました。
これから咲く花を啄ばんでしまったのを見られ、
怒られると思ったのか
思わず左の翼で
ちょっと顔を隠すような仕種をさせてみました。
左羽に櫻の花びらを薄ピンク色の貝で象嵌し、
そこに銘を入れています
紐通しの二つの穴のうち、
結び目を収める大きい紐溜め用の穴は
羽の流れと違和感がないようにあえて有機的な楕円形に
根付として腰につけておさまりが良いのはもちろん、
女性が首から提げて身に付けられるよう
バランスを考えて穴を開けてあります。
そして何よりどの角度から見ても
鳥好きにはたまらない可愛いさ
また、鳥の根付を創りたくなってきました…
♦︎新しいPC操作にも少しずつ慣れてきました。次回はひきつづき根付、もしくはひさびさに篆刻を、あまり間をあけずにアップしたいと思っております。
スポンサーサイト