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根付師「陽佳」
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“ 柄杓と蝸牛(カタツムリ)” をモチーフにした
差し根付「雨あがり」
実はすでに2014年にこのブログにて紹介しておりますが、
作品写真が暗くとても見づらい画像でした。
作品写真が暗くとても見づらい画像でした。
最近ようやく自分でデジタル現像ができるようになりましたので、
改めて現像し直した画像で改めて再紹介させていただきます。
改めて現像し直した画像で改めて再紹介させていただきます。
寺社仏閣の手水舎(てみずや)の片隅に
置き忘れられ
朽ちかけた柄杓
置き忘れられ
朽ちかけた柄杓
雨上がりでたっぷり水分を含んだその柄杓に
大小のカタツムリが遊んでいる…
そんな様子を
差し根付に閉じ込めてみました
大小のカタツムリが遊んでいる…
そんな様子を
差し根付に閉じ込めてみました
柄杓の柄と合(ごう)の裏に
貼りついてる紫陽花の花びらが、
しっとりとした雨上がりの風情を
かもしだし、
柄杓の置かれている
空間と
季節感を
想像させてくれます
鹿角の鬆(す)の部分を利用することで
朽ちかけた柄杓がよりリアルに!
朽ちかけた柄杓がよりリアルに!
柄杓の柄と合(ごう)と呼ばれる
水をすくう曲げわっぱの部分は、
一見
別々に作って差し込んでいるように見えますが、
これは一本の鹿の角から繋げて彫り出しているのです
水をすくう曲げわっぱの部分は、
一見
別々に作って差し込んでいるように見えますが、
これは一本の鹿の角から繋げて彫り出しているのです
そして
鬆の部分との境目を上手く使うことで
カタツムリ本体の
あの柔らかい独特の質感と
殻の硬質な質感の差を
彫りと天然染料の染めのみで
表現しています
鬆の部分との境目を上手く使うことで
カタツムリ本体の
あの柔らかい独特の質感と
殻の硬質な質感の差を
彫りと天然染料の染めのみで
表現しています
材料取りの段階で、
鬆(す)の大きな穴を利用した “ 朽ち穴 ” が
紐通し穴となるように彫っているので、
紐を通しても通さなくても
どちらも違和感ないのかと
鬆(す)の大きな穴を利用した “ 朽ち穴 ” が
紐通し穴となるように彫っているので、
紐を通しても通さなくても
どちらも違和感ないのかと
◆色々な作品についての制作余話などがnoteの記事にてお楽しみいただけます
noteのページへはこちらからどうぞ
根付師 陽佳 YOKA Mukaida
note.com/netsuke_artist/
※このWebサイトで使われている画像などの転載をを禁止します
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Reproduction is prohibited.
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根付師「陽佳」
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美しい日本の四季を
「根付」
で表現してみようと…
水ぬるむ春、
櫻の花びらが舞い降りる池の鯉を
掌で愛でる
根付にしました
櫻の花びらが舞い降りる池の鯉を
掌で愛でる
根付にしました
DATA
春の池『 櫻鯉 』2006
象牙
象嵌:鼈甲・金箔・夜光貝
ヤシャ染め
3.0 × 5.5 × 1.7 cm
〜 京都清宗根付館 所蔵 〜
春の池『 櫻鯉 』2006
象牙
象嵌:鼈甲・金箔・夜光貝
ヤシャ染め
3.0 × 5.5 × 1.7 cm
〜 京都清宗根付館 所蔵 〜
全身に見事な鱗をもつ真鯉
たくわえる髭もまた立派です
楽しくて夢中になって彫った鱗の数、
ざっと数えると
約300枚はあるようです
背びれには一枚の櫻の花びらを
夜光貝を切り出して象嵌することで、
池に浮かんでいる花びらをその身に纏う
「櫻鯉」
を表しています
「根付」は腰の帯に引っ掛けて使う
すべり止め(ストッパー)なので、
帯の上でクルンと跳ね上がるような姿で留まるよう
紐穴を開けていますが
身につけてない時も楽しめるよう
しぶき立つ水紋をイメージした台座を作り、
水面に跳ね上がった鯉の躍動感あふれる姿を
色々な角度から眺めることが♪
すべり止め(ストッパー)なので、
帯の上でクルンと跳ね上がるような姿で留まるよう
紐穴を開けていますが
身につけてない時も楽しめるよう
しぶき立つ水紋をイメージした台座を作り、
水面に跳ね上がった鯉の躍動感あふれる姿を
色々な角度から眺めることが♪
水紋の台座にも、夜光貝で櫻の花びらを象嵌することで、
鯉の背びれの花びらとともに
春の池のイメージを一層際立たせています
2006年当時はまだ画素数の低いカメラしか持ってなかった上に、撮影も本当に下手で数枚しか記録写真が撮れていないのですが、データーをパソコンに取り込みデジタル現像できるようになったので、何とかここまでみれるレベルにできました。
他にまだ数枚画像が残っているのですが、そちらもデジタル現像しnoteの記事にアップする予定です。
◆色々な作品についての制作余話などはnoteの記事にてお楽しみいただけます
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根付師 陽佳 YOKA Mukaida
※このWebサイトで使われている画像等の転載を禁止します
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根付師「陽佳」
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子供の頃から「金魚」好きです
小さい頃、
夜店の金魚掬いで掬った金魚は
家の水槽の中で驚くほど大きくなりましたが、
美しい紅色はそのままに
育ってくれていた記憶があります
夜店の金魚掬いで掬った金魚は
家の水槽の中で驚くほど大きくなりましたが、
美しい紅色はそのままに
育ってくれていた記憶があります
長方形の水槽でしたので、
丸いガラスの金魚鉢の中で
ゆらゆらと尾ひれを漂わせている
金魚の姿に
あこがれがあり、
その姿のイメージ(妄想?)をカタチにしたのが
この根付
ゆらゆらと尾ひれを漂わせている
金魚の姿に
あこがれがあり、
その姿のイメージ(妄想?)をカタチにしたのが
この根付
『恋する金魚』2015
鹿角
天然染料仕上げ:茜染め、ヤシャ染め
象嵌:鼈甲、金箔、ヘゴ、白蝶貝
5.2 × 2.4 × 2.5 cm
〜個人所蔵〜
鹿角
天然染料仕上げ:茜染め、ヤシャ染め
象嵌:鼈甲、金箔、ヘゴ、白蝶貝
5.2 × 2.4 × 2.5 cm
〜個人所蔵〜
すずらんの花を逆さまにしたような
丸いガラスの鉢の水底で
ほおづえをつき
水面を見上げて物思いにふける
長い尾鰭の
美しい紅色の金魚
丸いガラスの鉢の水底で
ほおづえをつき
水面を見上げて物思いにふける
長い尾鰭の
美しい紅色の金魚
長い尾びれだけを水中にゆらゆらと漂わせる可憐な
“ 恋大き金魚 ” です
限られた材料の幅の中で、
水中に漂う尾びれの浮遊感を
根付としての強度を保持しつつ
どれだけ表現できるかが
この作品の課題でした
水中に漂う尾びれの浮遊感を
根付としての強度を保持しつつ
どれだけ表現できるかが
この作品の課題でした
金魚のフォルムの邪魔をしないような
自然な空間を生かした紐通し穴になっています
金魚鉢の外の世界に恋焦がれているのか、
それともガラス越しに見える何かに憧れているのか、
上目遣いに水面を見上げるその姿に
様々な想像が広がるかと
根付は四方八方どこから見ても
味わいがあるように彫刻を施されているのが
醍醐味の一つでもありますので、
お腹も鱗ビッシリです
果たして何枚の鱗を彫ったのか
うっかり忘れて数えておかなかったのですが、
鱗彫り好きとしては至福のモチーフです
うっかり忘れて数えておかなかったのですが、
鱗彫り好きとしては至福のモチーフです
金箔貼りの目玉がキラキラと水底で輝きます
根付師になってからかれこれ二十数年、
いくつもの“金魚の根付”を創っておりますが、
振り返ってみますと
「鹿の角」で創った金魚は
今のところこの作品一体かと
いくつもの“金魚の根付”を創っておりますが、
振り返ってみますと
「鹿の角」で創った金魚は
今のところこの作品一体かと
久しく金魚を彫ってないので、
この記事を書きながら
また鹿角で金魚を創りたくなってしまいました
この記事を書きながら
また鹿角で金魚を創りたくなってしまいました
◆スマホで撮った制作過程の画像は note の記事に投稿しておりますので、よろしければそちらもご覧くださいませ。
noteへはこちらから入れます
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根付師「陽佳」
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2月22日は「猫の日」
ということで猫の根付を探してみました
DATA
『露西亜碧』2007
象牙
ヤシャ染め・ヤマモモ染め
象嵌:アワビ貝
サイズ:未記録
〜 個人所蔵 〜
『露西亜碧』2007
象牙
ヤシャ染め・ヤマモモ染め
象嵌:アワビ貝
サイズ:未記録
〜 個人所蔵 〜
かれこれ14年前にロシアンブルーの仔猫を
とのご依頼で創った根付です
とのご依頼で創った根付です
短毛でフワッとした毛並みの質感を
彫りと染めで表現しています
彫りと染めで表現しています
見る角度によって
オッドアイになるよう
工夫して嵌めんだ貝象嵌
足の下には、
ボロボロになったネズミのぬいぐるみが…
ボロボロになったネズミのぬいぐるみが…
仔猫の愛らしさと、いたずらっ子の眼差し、
そしてロシアンブルーの気品を
ギュッと詰め込んでみた根付です。
そしてロシアンブルーの気品を
ギュッと詰め込んでみた根付です。
ロシアンブルー特有の毛色を染めで表現するのに苦労いたしました
( 苦労話はまたnoteに書き留めたいと思います)
◆14年前はまだデジカメの画素数も低い上に、小さい根付にピントも上手く合わせられず紹介できるような記録写真があまりないのが残念です。
noteへはこちらから
note.com/netsuke_artist/
ロシアンブルー特有の毛色を染めで表現するのに苦労いたしました
( 苦労話はまたnoteに書き留めたいと思います)
◆14年前はまだデジカメの画素数も低い上に、小さい根付にピントも上手く合わせられず紹介できるような記録写真があまりないのが残念です。
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note.com/netsuke_artist/
二月三日の節分
(2021年は2月2日となります)
彼にとって
それは一年で一番「気重」な日
『鬼の根付』2016
黄楊
ヤシャ染め
3.2 ✖️ 3.3 ✖️ 3.0 cm
〜内山コレクション 蔵〜
黄楊
ヤシャ染め
3.2 ✖️ 3.3 ✖️ 3.0 cm
〜内山コレクション 蔵〜
粋な細身の革の煙草入れを
腰の帯に留め付けている
「鬼の根付」
普段はじっと動かずに
その重要任務をこなしている彼ですが
実は誰も見ていないところでは
背中の紐の届く範囲で意外と自由に動いていたりするのです。
しかし今日は煙草入れに座り込んで何やら思案げな様子…
腰の帯に留め付けている
「鬼の根付」
普段はじっと動かずに
その重要任務をこなしている彼ですが
実は誰も見ていないところでは
背中の紐の届く範囲で意外と自由に動いていたりするのです。
しかし今日は煙草入れに座り込んで何やら思案げな様子…
豆を投げられるのが哀しくて、
〇〇年前に自ら「根付」に身を変えたものの、
やはりこの日が近づくとちょっと元気がなくなるようで…
と、そんな想像も楽しめる
「鬼の根付」の
根付です
〇〇年前に自ら「根付」に身を変えたものの、
やはりこの日が近づくとちょっと元気がなくなるようで…
と、そんな想像も楽しめる
「鬼の根付」の
根付です
そう、
「立身出世」を書いた
あの話を連想させる
とても縁起の良い “ 提げ物揃え ” の一員に
自分が加わっていることを
この鬼はまだ知らないのかもしれません
「立身出世」を書いた
あの話を連想させる
とても縁起の良い “ 提げ物揃え ” の一員に
自分が加わっていることを
この鬼はまだ知らないのかもしれません
◆色々な作品についての詳しい解説や制作画像などの作品余話はnoteのページにてお楽しみいただけます。
note開設いたしました!
こちらからnoteのページに入れます
根付師 陽佳 YOKA Mukaida