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「湖蝶」&「陽佳」のコラボ作品
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宝珠を掴み、天へと登っていく白龍
その姿を印の周囲に留めてみました
DATA
篆刻印
「玉龍」2011
象牙
〜個人所蔵〜
瑞雲をかき分けながら
天空を駆け登る龍
その姿を
柔らかいフォルムの印の周りに
ぐるりと彫り出してみました
印には、
押印するときの方向を確認するたの
「サグリ」と呼ばれるシルシがありますが
あたかも龍が天空に輝く玉を目指しているかのように
そのサグリを白蝶貝で象嵌しました
押印するときの方向を確認するたの
「サグリ」と呼ばれるシルシがありますが
あたかも龍が天空に輝く玉を目指しているかのように
そのサグリを白蝶貝で象嵌しました
袴(ハカマ)【←印面を保護するカバー】は、
蓬莱山を据える台座のごとく、
品良く薄く仕立て、
蓬莱山を据える台座のごとく、
品良く薄く仕立て、
正絹の小袋は
更紗風の柄の縮緬を使い
紫の組紐と合わせました
更紗風の柄の縮緬を使い
紫の組紐と合わせました
文房四宝は“筆墨硯紙”を指し示すので
「印」はそこには入りませんが、
印は古来よりただ押すだけの実用品としてのほか、
机に置いて眺めを楽しみ、
手で撫でてその感触を味わう
愛玩物でもありましたので、
そういう点では
「根付」
とごくごく近い気がいたします。
「印」はそこには入りませんが、
印は古来よりただ押すだけの実用品としてのほか、
机に置いて眺めを楽しみ、
手で撫でてその感触を味わう
愛玩物でもありましたので、
そういう点では
「根付」
とごくごく近い気がいたします。
使う方がふと手にとり触って撫でて大事に育てていってくださる…
創り手としてはこんなに嬉しい事ございません
♦︎次回は季節に合った根付を…
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「湖蝶」&「陽佳」のコラボ作品
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ふと、立ちどまって、考える・・・
一面四臂の明王をイメージした童子の姿の根付
DATA
『思案童子』 2003
根付師 陽佳 作
黄楊 (つげ)
象嵌なし
ラック染め、顔料
高さ 5.0 cm
~ 個人蔵 ~
片目をつむり、頬杖をついた左側の 『 静 』
眉を吊り上げて大きく目を見開き、膝を打つ右側の 『 動 』
残る2本の手はグッと握りしめられ、
静と動を全身に包含し
静と動を全身に包含し
体全体であれこれ考えをめぐらしている童子の姿
見るたび、ふと自分自身を考えてみたくなる根付です
般若心経の文字を書作品に・・・
DATA
『観自在菩薩 行深般若波羅蜜多』 2003
(第12回グループ書展 墨花 出品作)
「般若心経」より抜粋
本紙サイズ : 約140 × 135 cm
書 : 湖蝶
墨・彩墨
~ 作者本人 蔵 ~
書の作品を創るにあたって、
禅語(禅の言葉)や論語(儒教の言葉)などから
言葉をとりあげることが多いのですが、
仏教経典「般若心経」の言葉も好んでよく作品にしています
禅語(禅の言葉)や論語(儒教の言葉)などから
言葉をとりあげることが多いのですが、
仏教経典「般若心経」の言葉も好んでよく作品にしています
この作品は、冒頭の13文字を抜粋していますが、
なぜかいつの間にか文字の中心に絵を描いていました・・・
なぜかいつの間にか文字の中心に絵を描いていました・・・
真夏の炎天下の庭の駐車場で書くため、
暑さでやや意識が朦朧?とするのか
書きあがってみてハッと気づきます
暑さでやや意識が朦朧?とするのか
書きあがってみてハッと気づきます
ちょうど根付作品 『思案童子』 の創作時期と相前後していたのか
どうみても “ 思案童子 ” そのもの
どうみても “ 思案童子 ” そのもの
明らかに「根付」と「書」が無意識に連動していました
今あらためて見ると、不思議な感覚です。。
おそらく、自分自身とても『思案』していたのでしょう
そして、いまだに思案中・・・
きっと、この先も
◆次回は・・・根付
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『愛』をカタチにしてみたら、
シュールな根付になりました
シュールな根付になりました
DATA
『愛』 2003
陽佳 作
黄楊(つげ)
象嵌あり(アワビ貝)
ヤシャ染、顔料
サイズ:未記録
~ 個人 蔵 ~
もう12年も前の作品です
写実的な作品を創り続いていると、
それとは真逆の作品を創りたくなる時があります
『愛』という言葉のイメージを
ただただ頭の中で増幅させてカタチしたら、
このようなシュールな根付に・・・
12年後の今、再び 『愛』 の言葉をイメージしたら、
おそらくまったく違うカタチの根付ができあがるかと
ブロブアップしながらまたムクムクと創りたい意欲が湧いてきました。。。
※初代デジカメで撮った記録写真ですので、画素数も低いうえにバックの布も黒でしたのでかなり見にくい画像です・・・ご勘弁くださいませ。
「愛」という篆書文字を
ポップな書の作品に
DATA
『愛のTシャツ』 2009
(「第18回 グループ書展 墨花 出品作)
文 : 桃生蛙子
書 : 湖蝶
~ 作者本人 蔵 ~
「愛」という文字の篆書体を
大小グリーンと白のTシャツの前後ろに書いた作品です
2枚のTシャツを並べて1文字を書いていますので、
2人が並んで初めて「愛」文字が完成します
2人が並んで初めて「愛」文字が完成します
親子で着ても、夫婦で着ても、
恋人同士で着ても楽しいTシャツ
その2枚のTシャツを書の額にぶら下げ、
その横に『愛のTシャツ』という文章を書き、
一つの作品としています
その横に『愛のTシャツ』という文章を書き、
一つの作品としています
『愛のTシャツ』
国が 言葉が 宗教が違っても
皆地球に居る
だから
地球を愛そう
同じものを愛せれば
何かがきっと
変わるはず
(文 : 桃生蛙子)
不思議なことに、
根付で追ったテーマと書で追ったテーマが
連動していることがあるようです。
ほぼ同時期の時もあれば、
どちらかが数年後だったり、
まちまちですが
作品の記録写真を整理していて、
自分自身初めて気が付きました・・・
◆次回も根付と書のコラボ・・・?
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なぜか「壺」に惹かれます・・・
壺という文字は、まさに“壺”のカタチ
DATA
書 『壺』(金文より) 2015
湖蝶 書
13.5 × 20.5 cm
画仙紙、古墨
~ 作者 所蔵 ~
甲骨文字や金文など、その文字の時代を遡っていくと、
色々な形の『壺』に出逢えてとても楽しいのです
色々な形の『壺』に出逢えてとても楽しいのです
ふいに『壺』の文字が書きたくなって、
落書きのようにいろんな壺を書くこともしばしば
落書きのようにいろんな壺を書くこともしばしば
これは金文(きんぶん)といわれる文字の壺
何となくユーモラスな壺になってしまいました
真っ赤な額に入れて
「壺型」の印が好きです
DATA
篆刻 『壺型印』
湖蝶 刻
1.7 × 1.7 cm
石印材
印泥:光明
~ 作者 所蔵 ~
壺の形は古今東西無限にあります
この文字にはどんな形の壺がピッタリ合うのか・・・
考えるだけでもとても楽しい
自分の書&篆刻の雅号「湖蝶」にはこんな感じの壺で!
壺の根付
一口に壺といっても、その用途は様々
これは練香を入れる「香壺」
DATA
根付 『桐壷』(きりつぼ) 2008
象牙
象嵌あり(貝)
ヤシャ染め、顔料
2.8 × 3.5 × 3.0 cm
~京都清宗根付館 所蔵~
その名のとおり、源氏物語54帖のうち
第一帖「桐壷」をイメージした根付です
「桐壷」の“壺”という言葉から
当時の貴族の遊びでもあったお香を入れる『香壺』を連想し
その側面に“桐”の紋様を彫りこみました
「桐壺」の帖の話の中に、
光源氏の父である“桐壺帝”と
母である“桐壺の更衣”の
和歌でのやり取りがあり、
その和歌の中では、生まれたばかりの光源氏を
『小萩(小さな萩の枝)』にたとえています
<桐壺帝の歌> 宮城野の露吹きむすぶ風の音に 小萩がもとを思ひこそやれ
<桐壺の更衣の歌> 荒き風ふせぎしかげの枯れしより 小萩がうへぞ静心なき
そこで、香壺の蓋の上に萩の小枝を一枝添えてみました
また、香壺の蓋となっている和紙には、
うっすらと源氏物語の書き出し冒頭部が2行ほど書かれています
そして、壺の底には“歌”を書いた結び文が
そっと隠されているのです
以上、書・篆刻・根付の 『壺尽くし』 でした
◆次回は・・・
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蝉好き による 蝉好き のための 「蝉型蔵書印」
蝉の形に蔵書印の文字(篆書体)を嵌め込んだ作品。
蝉の羽の模様のように篆書文字を嵌め込み、
木 (一位)
象嵌あり(貝)
ヤシャ染・べんがら
印影 4.3 × 2.6 cm
篆刻・・・湖蝶 作
彫刻・・・陽佳 作
~個人蔵~
象嵌あり(貝)
ヤシャ染・べんがら
印影 4.3 × 2.6 cm
篆刻・・・湖蝶 作
彫刻・・・陽佳 作
~個人蔵~
蝉の鈕(ちゅう)はあえてザックリと刀跡を残すように彫り、
一位という木を“ヤシャ”という木の実を煮出した染料で染め、
濃淡を出しながら蝉の色調を表現しています。
もちろんモデルは 「ジロー」 です。◆ 次回は “ 江戸のイケメン? ” ・・・