『根付師 陽佳』、ときどき「湖蝶」、ところにより「桃生蛙子」

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Category :  根付師「陽佳」
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 江戸の“イケメン”の根付です。

浮世絵に登場しそうな色男の通人(つうじん)が、
自分の腰に提げている自慢の愛用煙草入れの上に横たわって
白昼夢を観ています。

© 陽佳 2011「浮世の夢」~京都清宗根付館 所蔵 ~image162.jpg 
 DATA
『浮世の夢』 2011
象牙(象嵌なし)
ヤシャ染、べんがら
4.2 × 2.1 × 4.1cm
~京都清宗根付館 所蔵~





煙草入れは渋い通人(つうじん)好みの『爪菖蒲革』(つめしょうぶかわ)に
番傘の前飾り
© 陽佳 2011「浮世の夢」~京都清宗根付館 所蔵 ~image138.jpg 





根付は高級な「箱枕」(はこまくら)
© 陽佳 2011「浮世の夢」~京都清宗根付館 所蔵 ~image151.jpg 





煙草入れの下には、“ぬしさまへ”と書かれた「結び文」がそっと隠されています
© 陽佳 2011「浮世の夢」~京都清宗根付館 所蔵 ~image144.jpg 



よく見ると煙草入れの上に横たわる男の腰には全く同じ箱枕の根付と煙草入れが
© 陽佳 2011「浮世の夢」~京都清宗根付館 所蔵 ~image137.jpg 





浮世絵には“枕絵”と呼ばれるものがあり、根付の箱枕も何か意味ありげです
© 陽佳 2011「浮世の夢」~京都清宗根付館 所蔵 ~image126.jpg 





不思議な笑みを浮かべて煙草入れに横たわる色男も
“枕絵”に登場する「豆男(真似えもん)」を連想させます
© 陽佳 2011「浮世の夢」~京都清宗根付館 所蔵 ~image128.jpg 






結び文は花魁?からか、・・・いろいろな想像膨らむ根付です
© 陽佳 2011「浮世の夢」~京都清宗根付館 所蔵 ~image118.jpg


 © 陽佳 2011「浮世の夢」~京都清宗根付館 所蔵 ~image149.jpg




煙草入れ、提げ紐、緒締、根付、色男、結び文、
すべて一つの象牙の塊(かたまり)から彫りぬいています

© 陽佳 2011「浮世の夢」~京都清宗根付館 所蔵 ~image123.jpg  





「ヤシャ染」という木の実を煮出してた天然染料で茶から黒まで染め分け、枕の赤と襦袢の赤は「べんがら」を使っています。


◆ 次回は・・・?? 思案中です。


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 蝉好き による 蝉好き のための 「蝉型蔵書印」


蝉の形に蔵書印の文字(篆書体)を嵌め込んだ作品。
蝉の羽の模様のように篆書文字を嵌め込み、
© 湖蝶&陽佳 2007「蝉型蔵書印」- DH000078.jpg 
DATA
『蝉型蔵書印』 2007
木 (一位)
象嵌あり(貝)
ヤシャ染・べんがら
印影 4.3 × 2.6 cm
篆刻・・・湖蝶 作
彫刻・・・陽佳 作
~個人蔵~




蝉の鈕(ちゅう)はあえてザックリと刀跡を残すように彫り、
© 湖蝶&陽佳 2007「蝉型蔵書印」- DH000088.jpg 

*「鈕」(ちゅう)とは、印や鏡(銅鏡)などのつまみの部分の呼名で、
篆刻印では印本体の上部の飾り彫刻の部分を意味する。





一位という木を“ヤシャ”という木の実を煮出した染料で染め、
© 湖蝶&陽佳 2007「蝉型蔵書印」- DH000087.jpg 





濃淡を出しながら蝉の色調を表現しています。
© 湖蝶&陽佳 2007「蝉型蔵書印」- DH000085.jpg 

© 湖蝶&陽佳 2007「蝉型蔵書印」- DH000091.jpg 

もちろんモデルは 「ジロー」 です。


◆ 次回は “ 江戸のイケメン? ” ・・・


Category :  こぼれ話
tag : 
 
ジローに出会ったのは残暑厳しい9月初旬のある日、一目惚れであった。
 
照りつけるアスファルトの上、二三歩彼の横を通り過ぎたがすぐに引き返し、まじまじとその容姿を見つめてしまった。
抜群のプロモーション、嫌みのない色艶、文句のつけようが無かった。
実はその時すでに彼には先約がいたのだが、強引にそのライバルを振り払い、彼を奪い取って足早に帰宅した。
 
凛々しい瞳、逞しい胸、すらりとシャープな手足、見れば見るほどうっとりしてしまうが、やはり先約が開けた穴がどうにも気になる。
一歩先にジローに近づいていたライバルが、その穴にまだ潜んでいるように思えてならない。
注意深く慎重にジローを揺すってみると、案の定ポロポロポロと黒い影が転がり出てきた。
この小さな穴の中に、かくも必死にしがみついていたライバルの、その根性を讃えながら丁重に戸外へ追い出したが、今思えばこのライバルが穴から中身を綺麗に持ち去ってくれたおかげで数年たった現在もジローの状態はすこぶる良好なのかもしれない。
 
その後何度か仕事のモデルをお願いするうち、いつの間にか『ジロー』という名がついていた。
どうして『ジロー』なのかは解らないが「タロー」や「サブロー」ではしっくりこない。
やはり『ジロー』なのである。
 
地下室の仕事場の棚の上、チョコレートが入ってた丸い筒型の小さな透明ケースの中でジローは今日も出番を待っている。
 
●体長 五十八ミリ
●昆虫 カメムシ目(半翅目) ヨコバイ亜目(同翅亜目) セミ科
●学名 Graptopsaltria  nigrofuscata
●職業 モデル

©ジローDSC_0083
 






≪「ジロー」がモデルを務めた作品≫
© 陽佳 2013「つれづれなるままに」-5120237.jpg

DATA
『つれづれなるままに』 2013
マホガニー
ヤシャ染
3.5 × 3.7 cm
~個人蔵~


吉田兼好の「徒然草」の冒頭

“ つれづれなるままに ひぐらしすずりにむかひて 
こころにうかぶよしなしごとを そこはかとなくかきつくれば・・・”

の「ひぐらし」を→蝉の「蜩(ひぐらし)」にかけて、
兼好法師ならぬ「蝉」が文机の前に座り、
筆を片手に何かを書きつけようとしている様子を根付にしました。

© 陽佳 2013 「つれづれなるままに」-P5120261.jpg 



机上には、巻紙と茄子形の文鎮に桃形の水滴、そして硯と墨の文房四宝等が。
© 陽佳 2013「つれづれなるままに」-P5120278.jpg 



机の下には蝉が座っている円座や、積み重なる書物、そして巻物。
© 陽佳 2013 「つれづれなるままに」-P5120257.jpg 



円座の中央の穴が“紐通し穴”です。
© 陽佳 2013「つれづれなるままに」-P5120259.jpg 


蝉はその特徴を生かしつつデフォルメしながら擬人化しています。
 © 陽佳 2013「つれづれなるままに」-P5120268.jpg© 陽佳 2013「つれづれなるままに」-P5120264.jpg 
 © 陽佳 2013「つれづれなるままに」-P5120263.jpg 
© 陽佳 2013「つれづれなるままに」-P5120262.jpg





© 陽佳 2013「つれづれなるままに」-P5120282.jpg 




気が付いてみると、『ジロー』をモデルにした作品が多いのです・・・。


◆ 次回も おそらく 『ジロー』モデルの作品?



歩き出す「仏足」
© 湖蝶 篆刻「仏足」2004-P7150011.jpg 
© 湖蝶 篆刻「仏足」2004-P7150008.jpg 

袴(はかま)も足の形に合わせて、作ります。
© 湖蝶 篆刻「仏足」2004-P7150003~1.jpg 

袴(はかま)とは、印の文字が彫ってある面を保護するために被せているカバーの事で、印の形にピッタリ合わせ、布に厚紙を張って作ります。

赤い布は、着物をほどいた赤い木綿布を用い。
外側の柄の布は表具布の落としを用いています。
© Yoka Mukaida 2014 「袴の材料」 DSC_0278.jpg 


◆ 次回は・・・??






「 湖蝶 」 と 「 陽佳 」 の融合作品です。

 十数年前に初めて奈良の薬師寺を訪れ、眼にした「仏足石」。
その模様(お釈迦様の足裏の吉相)の面白さと美しさに魅せられ、
創作した初めての「カタチある篆刻」作品の第1号。

勝手ながら仏足の模様の中に、般若心経の一節 「色即是空 空即是色 」 の
篆書文字を片足づつに嵌め込んでみました。
©篆刻「仏足」2004-印影DSC_0275.jpg 


使用した材料は、親戚から送られてきた解体した家の「床柱」、
北海道の一位(イチイ)という木。
 ©篆刻材料「一位床柱」-DSC_0274.jpg 

あまりにも木目が美しかったので、ただ篆刻するだけでは物足りず、
印全体を足のカタチに立体的に彫刻してみました。
©篆刻「仏足」2004-P7150013.jpg 
DATA
『 仏足 』 2004
木 (一位)
磨きのみ
片足: 5.8 × 10.3 × 3.8 cm
篆刻・・・ 湖蝶 作
彫刻・・・ 陽佳 作
~作者蔵~





“印影”と“印本体”が連動する、「カタチある篆刻」 の誕生です。

©篆刻「仏足」2004-img004.jpg 


“印影”を観て楽しみ、押して楽しみ、そして“印本体”もその「カタチ」を手で触って楽しめる、篆刻と彫刻の融合作品です。
©篆刻「仏足」2004-P7150005.jpg 



この「仏足」を皮切りに、“般若心経”の文字を少しずつ
「カタチある篆刻」 に創り上げていくのがライフワークになって10年あまり。

“足” 以外の 「カタチ」 も増えつつあります。


* 次回も 「仏足」 つづきます。


Category :  根付師「陽佳」
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実物の柄杓は、柄の部分と水をすくう丸い桶の部分と別パーツで作り、
桶に柄を差して作りますが、


この差根付は鹿角の二股に分かれる平らな部分から材料取りし、

©「雨あがり」2011-材料イラストimg002 
©鹿角ー1P7150001.jpg 
©鹿角ー2P7150002.jpg 

 “くり貫きの一体”であたかも柄を差し込んで作ったように彫りぬいて、
©「雨あがり」2011-image046.jpg 


鹿角の『鬆(す)』の部分の大きな穴を利用し、
古びた柄杓に空いた“穴”にしています。
©鹿角ー3P7150003.jpg



紐穴は柄杓の柄と桶底のすき間を利用します。
©「雨あがり」2011-image038.jpg 




©「雨あがり」2011-image045.jpg ©「雨あがり」2011-image048.jpg 




モデル・・・巻が逆ですが、我が庭のカタツムリの「ツムちゃん」 殻の直径4cm ( 関東に多いヒダリマキマイマイ )
©ツムちゃんP5250067.jpg 


* 次回は・・・「湖蝶」の登場?












Category :  根付師「陽佳」
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“柄杓と蝸牛(カタツムリ)”をモチーフにした差根付です。

©「雨あがり」2011-image063.jpg 
 DATA
『雨あがり』 2011
鹿角(象嵌あり:貝)
ヤシャ染
3.2×14.9cm
~個人蔵~





雨あがりの御手洗(みたらい)の朽ちかけた柄杓の上で遊ぶ二匹のカタツムリ。
©「雨あがり」2011-image060.jpg 





柄杓の柄に貼りついた紫陽花の花びらが、しっとりとした雨上がりの風情をかもしだします。
©「雨あがり」2011-image061.jpg 




小さいカタツムリは今ちょうど殻から出てこようとして、
©「雨あがり」2011-image047.jpg 

大きいカタツムリは嬉しそうに柄杓の柄を歩んでいます。
©「雨あがり」2011-image057.jpg 





*次回も 「 雨あがり 」つづきます。

Category :  根付の豆知識
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「 根付(ねつけ)」は、着物文化の江戸時代に巾着や印籠(いんろう)や煙草入れなどを帯から紐(ひも)で提げて携帯するための滑り止めです。

実用的用途から生まれた「根付」は、帯から容易に取りはずして使えるという形態から、人目に触れる機会が多く、次第に様々な意匠の、凝った彫刻などを施したオシャレな装身具(おもに男性用)として発達し、幕末から明治期にかけて世界の美術コレクターの注目を集め収集された日本固有の美術工芸品で、洋服文化が発達し、日常的着物文化が失われた現代においては“実用的要素をかねそなえた美術品”として発展しつつあります。
©豆知識イラスト「根付&提げ物」img003 


◆江戸時代の風俗を描いた屏風絵や浮世絵などを注意深く観てみると、帯から“巾着”や“印籠”や“煙草入れ”などを提げた人物が描かれています。
さらにもっと注意深くみると、提げ紐の根元の帯の上に「根付」を発見できることがありますので、是非見つけてみてください。


Category :  根付師「陽佳」
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ロックな根付です。

©「ロック魂」2009-DH000079.jpg  
 DATA
『ロック魂』 2009
象牙(象嵌あり:貝)
茜染&ヤシャ染
3.2×2.8cm
~個人蔵~



単純ですがロックと言えば“エレキギター”
©「ロック魂」2009-DH000100.jpg©「ロック魂」2009-DH000101.jpg 

エレキギター自身がマイクを持ってステージで転がりながら歌っているイメージです。

©「ロック魂」2009-DH000123.jpg


かなり使い込んだギターを表現したかったので、あえてキズや色あせを付けています。
 ©「ロック魂」2009-DH000102.jpg©「ロック魂」2009-DH000103.jpg ©「ロック魂」2009-DH000104.jpg ©「ロック魂」2009-DH000106.jpg ©「ロック魂」2009-DH000110.jpg ©「ロック魂」2009-DH000111.jpg  

特にどこのメーカーのギターというわけでなく、私の頭の中にある
“エレキギター”のイメージを形に。

かなりデフォルメしていますがパーツはそれなりに組み込みました。
(切り替えスイッチ、フレットマーカー、ハムベーカーピックアップ、ブリッジ、
出力ソケット、等)
©「ロック魂」2009-DH000137.jpg 

音楽的才能ゼロで、まったく楽器の演奏はできませんが、楽器の持つ美しいフォルムを生かしながら根付にするのが楽しくて・・・。



* 『楽器シリーズ』 紹介はひとまず中断して、次回はおそらく “季節感のあるもの” をご紹介できるかと。 









Category :  根付師「陽佳」
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 文字通り、棹の先に“馬の頭”の彫刻がある二弦のモンゴルの伝統楽器
 「馬頭琴」(ばとうきん)をイメージした根付です。
 
 ©「馬頭琴」2011①image300 
 DATA
『馬頭琴』 2011
マホガニー(象嵌あり:貝)
3.0×4.6cm
~個人蔵~



弦楽器は“棹”と呼ばれる細長いパーツがあるので、いかにその楽器本来のイメージを損なわずに、手のひらに収まるように丸くデフォルメするかが、勝負。


流れる馬のたて髪は、いつしか弦となり。
 ©「馬頭琴」-3©「馬頭琴」-4 ©「馬頭琴」-2 
馬の口には弦を張って調整する“糸巻き”をくわえさせました。
©「馬頭琴」-5©「馬頭琴」-6  


たて髪と眼、ベルト部分の色は顔料を使わず天然染料の“ヤシャ“を使って染めだし、全体としてはマホガニーの持つ色調と素材感を生かして、楽器の持つ独特の重厚感を表現しています。


記録写真を整理してみて、意外に『楽器シリーズ』を創っていることに驚くと同時に、あの楽器も根付にしてみたい!この楽器はこうデフォルメしたら面白そう!と新たなアイデアが・・・あせらず急がずポリポリ励みます。


*次回もおそらく『楽器シリーズ』つづきます。








プロフィール

根付師 陽佳

Author:根付師 陽佳
            
現代根付を創っています。

地下室で根付を創っている時は
『 根付師 陽佳 』(ねつけし ようか)

ときどき
「 湖 蝶 」(こちょう)
     の名で書や篆刻を創り。

ところにより
「 桃生 蛙子 」(ものう あこ)
    の名で詩や文章を創ります。

心を込めて創った作品を、自ら撮った記録写真。

その画像とともに、作品解説や創作エピソードなど少しずつ綴っていきたいと思います。

◆国際根付彫刻会 副会長

◆「小間物屋 徳右ェ門」主催

◆「虫」「鳥」「蛙」「爬虫類」好き

◆大学の書道科を卒業後、
某S化粧品会社宣伝部に就職、
脱サラして根付師に。

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ご訪問ありがとうございます!
かなりのIT音痴で『ブログ作成入門書』を片手になんとか開設にこぎつけました。
まだまだ操作不慣れで不手際も多々ありますが、少しずつ更新しながら改良していきたいと思います。

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