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『根付師 陽佳』、ときどき「湖蝶」、ところにより「桃生蛙子」

根付作品を中心に篆刻作品や書作品を自分で撮った記録写真とともに紹介しております。

Category :  根付師「陽佳」
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包み紙をひろげてみると・・・


“浮世絵”が世界に知られるようになったきっかけの一つとして、
幕末から明治期にかけて海外に輸出された日本の陶磁器が
“浮世絵”で包んであったからとも言われています。

当時海外で人気の高かった陶磁器を
無雑作に包んでいるその紙を広げてみると、
なんと今まで見たこともない美しい絵が・・・
海外の人はさぞかしビックリしたことと思います。
ゴッホやマネやモネの絵画などからも、
その影響力をうかがい知ることが出来るかと。

そこで、当時のその状態を創造して、根付にしました!

西洋化が進む当時の日本では“ 紙くず ”同然に扱われ、
“包み紙”として扱われていた浮世絵が、
世界へと旅立った最初の姿ともいえます。

© 陽佳 2011「包み紙」image191.jpg 

DATA
『 包み紙 』 2011
象牙
象嵌なし
ヤシャ染め、べんがら
 3.2 × 1.7 × 3.0 cm
~  京都清宗根付館 所蔵  ~




© 陽佳 2011「包み紙」image188.jpg 

© 陽佳 2011「包み紙」image180.jpg 

© 陽佳 2011「包み紙」image182.jpg 

© 陽佳 2011「包み紙」image183.jpg 

© 陽佳 2011「包み紙」image167.jpg 
© 陽佳 2011「包み紙」image166.jpg 
© 陽佳 2011「包み紙」image165.jpg 
© 陽佳 2011「包み紙」image164.jpg 
© 陽佳 2011「包み紙」image161.jpg 
© 陽佳 2011「包み紙」image159.jpg 


品の良い色調で刷られた美人大首絵の浮世絵
絵が折れているのではっきりと読めませんが
 “ ○○太夫 ”の文字がチラリと見えます
© 陽佳 2011「包み紙」image189.jpg 

極印(きわめいん)と呼ばれる丸い検閲印の下に
あえて銘 「陽佳」 の雅号を彫りこみました
© 陽佳 2011「包み紙」image187.jpg 

白磁に 「龍」 と 「瑞雲」 が鉄釉薬で描かれている品の良い器です
© 陽佳 2011「包み紙」image185.jpg 

紐通しの穴は、包み紙の自然な折り目のスキマを利用します
© 陽佳 2011「包み紙」image162.jpg 
© 陽佳 2011「包み紙」image155.jpg 

「根付」も浮世絵と同じく、急激な西洋化の波にのまれ、
世界に誇れる日本独自の芸術でありながら
日本では見向きもされなくなった時期がありました・・・

しかし、海外の美術愛好家の眼にとまり、
そしてまた再び日本でも少しづつ人々を魅了し続けています。
© 陽佳 2011「包み紙」image152.jpg 
 

◆次回は・・・


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プロフィール

根付師 陽佳

Author:根付師 陽佳
            
現代根付を創っています。

地下室で根付を創っている時は
『 根付師 陽佳 』(ねつけし ようか)

ときどき
「 湖 蝶 」(こちょう)
     の名で書や篆刻を創り。

ところにより
「 桃生 蛙子 」(ものう あこ)
    の名で詩や文章を創ります。

心を込めて創った作品を、自ら撮った記録写真。

その画像とともに、作品解説や創作エピソードなど少しずつ綴っていきたいと思います。

◆国際根付彫刻会 会長

◆神戸芸術工科大学 大学院
非常勤講師

◆NHK文化センタ―講師

◆朝日カルチャーセンタ―講師

◆よみうりカルチャー講師

◆和小物ブランド
「小間物屋 徳右ェ門」主催

◆大学の書道科を卒業後、
某S化粧品会社宣伝部に就職、
脱サラして根付師に。

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ご訪問ありがとうございます!
かなりのIT音痴ながらも『ブログ作成入門書』を片手になんとか開設にこぎつけ少しずつ作品の写真を紹介しておりましたが、親の介護でここしばらく更新がストッップしておりました。
2年近くの介護ブランクで、ブログ作成手順をすっかり忘れてしまいましたが、振り出しに戻ったつもりで再びブログ入門書を片手に更新を再スタートさせていきたいと思いますので、何卒よろしくお願い申しあげます。

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