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『根付師 陽佳』、ときどき「湖蝶」、ところにより「桃生蛙子」

根付作品を中心に篆刻作品や書作品を自分で撮った記録写真とともに紹介しております。

Category :  根付師「陽佳」
tag : 

 仙人が住み、不老不死の地とされる
「蓬莱山」

東の海のどこかに浮かぶその霊山は、
古代中国皇帝の憧れの地でもあり、
秘かに探させていたとの話も。


その、「蓬莱山」が
手のひらの中にあったとは…


© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000086.jpg 
 
DATA
『 蓬莱山(ほうらいさん)』 2009
マホガニー
象嵌なし
ヤシャ染め
3.8 × 3.2 × 2.4 cm
~ 個人蔵 ~


「蓬莱山」は
海に浮かぶ“島”or“山”ということから、
古代中国の天地を支える大亀(神亀)伝説と一体化し、
神亀が蓬莱山を背負っている姿でしばしば描かれ、
吉祥図として
現在もなお好まれています。

とても縁起の良いこの図柄を
手のひらの中に
凝縮して根付にしました

© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000088.jpg 
© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000089.jpg 
© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000090.jpg 
© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000091.jpg 
© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000092.jpg 
© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000093.jpg 
© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000094.jpg 
断崖にあく洞窟が「紐穴」になっています
© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000095.jpg 
© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000096.jpg 
© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000097.jpg 
© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000098.jpg 
© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000099.jpg 
© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000100.jpg 


断崖から流れ落ちる“滝”は、
甲羅をつたい大海へとそそがれます
© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000126.jpg 

その山は、
松・竹・梅が生え、
仙鶴(仙人を乗せて飛ぶ鶴のこと)が飛び交う、
不老不死の理想郷

長寿の象徴でもある
神亀の甲羅のウラ(亀の腹)の模様は、
あえて『壽』の篆書文字にし、
おめでたさ満載の根付に
© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000110.jpg 



山には松竹梅の他、
仙人の棲む“建物”や、
“滝”、“東屋”、“橋”などが彫りこまれ、
じっと見ていると
自分もこの中に入り込み、
蓬莱山の住人になったような気がしてきます。
© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000105.jpg  
© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000106.jpg 
東屋の後ろに“梅”の木、断崖に“松”

© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000107.jpg 
© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000108.jpg 
仙人の棲む“建物”、横には“竹林”、そして“橋”
© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000109.jpg 
© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000104.jpg  
© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000105.jpg 



≪イラスト入りの詳しい解説書の部分≫
むむ、どれが松竹梅??と思われた方はこちらをじっくりご覧ください

© 陽佳 2009「蓬莱山」説明書 DSC_2082.JPG 



「神亀」だけあって、厳しくも凛々しい表情
© 陽佳 2009「蓬莱山」DH000113.jpg 



残念ながら、
ここに棲む“仙人”は
鶴に乗ってどこかへお出かけのようで、
姿がみえません・・・




◆次回は、この「蓬莱山」の後日談を。。



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Category :  根付師「陽佳」
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 白羊と白猿が寄り添い眠る根付

© 陽佳 2008「至福の時」DH000121.jpg 


DATA
『至福の時』 2008
象嵌なし
3.8 × 3.0 × 3.4 cm
~ 京都清宗根付館 所蔵 ~



© 陽佳 2008「至福の時」DH000135.jpg 

耳を澄ませば、
柔らかな寝息が聴こえるような

まさに“至福の時”を感じる
穏やかな寝顔・・・

© 陽佳 2008「至福の時」DH000127.jpg 

お互いを信じきっているからこそ、
お互いの体をあずけて
ピタリと寄り添って眠れるのでしょう
© 陽佳 2008「至福の時」DH000132.jpg 
© 陽佳 2008「至福の時」DH000133.jpg 
© 陽佳 2008「至福の時」DH000126.jpg 
© 陽佳 2008「至福の時」DH000123.jpg 
© 陽佳 2008「至福の時」DH000124.jpg 
© 陽佳 2008「至福の時」DH000128.jpg 

どうか穏やかな一年となりますように…
© 陽佳 2008「至福の時」DH000129.jpg 


古来より
白い鳥獣は瑞兆として喜ばれ
また神聖な神の使いとして
尊崇されています。
8年前の作品ですが、
偶然にも
昨年から今年の干支をモチーフにした根付です


◆次回も根付で・・・?


プロフィール

根付師 陽佳

Author:根付師 陽佳
            
現代根付を創っています。

地下室で根付を創っている時は
『 根付師 陽佳 』(ねつけし ようか)

ときどき
「 湖 蝶 」(こちょう)
     の名で書や篆刻を創り。

ところにより
「 桃生 蛙子 」(ものう あこ)
    の名で詩や文章を創ります。

心を込めて創った作品を、自ら撮った記録写真。

その画像とともに、作品解説や創作エピソードなど少しずつ綴っていきたいと思います。

◆国際根付彫刻会 会長

◆神戸芸術工科大学 大学院
非常勤講師

◆NHK文化センタ―講師

◆朝日カルチャーセンタ―講師

◆よみうりカルチャー講師

◆和小物ブランド
「小間物屋 徳右ェ門」主催

◆大学の書道科を卒業後、
某S化粧品会社宣伝部に就職、
脱サラして根付師に。

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ご訪問ありがとうございます!
かなりのIT音痴ながらも『ブログ作成入門書』を片手になんとか開設にこぎつけ少しずつ作品の写真を紹介しておりましたが、親の介護でここしばらく更新がストッップしておりました。
2年近くの介護ブランクで、ブログ作成手順をすっかり忘れてしまいましたが、振り出しに戻ったつもりで再びブログ入門書を片手に更新を再スタートさせていきたいと思いますので、何卒よろしくお願い申しあげます。

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