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根付師「陽佳」
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大きな口の大きなクジラ
深海を悠然と泳ぐなんともいえないこの表情・・・
DATA
トンコツ 『 くじら 』 2010
6.0 × 4.1 × 4.0 cm
縞黒檀
象嵌あり ( アワビ貝・象牙 )
~ 京都清宗根付館 所蔵 ~
トンコツ 『 くじら 』 2010
6.0 × 4.1 × 4.0 cm
縞黒檀
象嵌あり ( アワビ貝・象牙 )
~ 京都清宗根付館 所蔵 ~
大きな尾びれに
大きな口
大きな口
縞黒檀という硬い木材の1つの塊を
くじらのカタチに彫刻し、
髭クジラの口のラインで“フタ”と“ミ”に切り分け、
“ミ”の部分をひたすらに彫りぬきました
くじらのカタチに彫刻し、
髭クジラの口のラインで“フタ”と“ミ”に切り分け、
“ミ”の部分をひたすらに彫りぬきました
かなりのデフォルメをしながらも、
クジラの独特なフォルムを生かして
違和感のない“トンコツ”容器に
煙草の葉を入れる代わりに、
「練り香」などを入れて腰に下げても楽しそうです・・・
≪トンコツとは・・・≫
“トンコツ煙草入れ”を略して“トンコツ”と呼び、煙管に詰め込む煙草の葉を入れて携帯する為の蓋つきの容器で、木などの硬い素材をくりぬいて作られてる、煙草入れの形態の一つを指しています。
なぜ「トンコツ」と呼ぶのか、その由来は良くわかっていないようですが、布や革で仕立てられた煙草入れに比べると、丈夫で雨に濡れても煙草が湿気にくい利点があった為、好まれていたのではと想像します。
江戸時代から明治にかけて実際使われていたものには、自分で木をくり貫いて作ったような素朴なものから、漆の蒔絵を施した手の込んだ装飾性の髙いものまで色々あり、素材も様々に工夫された人気の提げ物アイテムの一つであったようです。
※4回にわたる 提げ物セット『深海2010』 これで最終です
◆次回は、“ 壺 ” 尽くし?
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コメント
これもまた、発想が素晴らしい現代根付ですなー。(*^^)//。・:*:・°'★,。・:*:♪・°'☆ パチパチ
根付<象牙>、御締<鹿角>、トンコツ<黒檀>の三点セット、ストーリー性抜群な上に、色彩と素材の生かし方が抜群に良いです。
根付はカラクリの出来も面白く象牙の染め鮮やか、緒締は対照的に渋い鹿角と色彩で締め、トンコツは縞黒の模様を生かした雄大な鯨に造形に合口を口に仕上げた出来、これ持っていると海の中の想像が広がるでしょう。
語れる根付、美術館の展示だけじゃちょっと勿体ないかな。これもって館長が自慢するときこそ、より輝きそうですね。o(^o^)oワォ!
2015/04/14 07:43URL
とら太 #-[ 編集]
Re: タイトルなし
とら太 さま
コメントいただき誠にありがとうございます<m(__)m>
お褒めの言葉をいただき、本当に嬉しい限りです。
このセットはあえて異なる3種類の素材を組みあわせて、それぞれの素材感を生かすようチャレンジしました。
苦労したポイントをご理解いただき、根付師冥利につきます。
このレベルの作品をコンスタントにいつも制作できればよいのですが、これ!というアイデアがなかなか浮かばないこともしばしば・・・
生みの苦しみが大きければ大きいほど、完成した時の喜びも大きいのが作家家業の醍醐味と思い、今後も日々精進してまいります!(^^)!
とら太 さま
コメントいただき誠にありがとうございます<m(__)m>
お褒めの言葉をいただき、本当に嬉しい限りです。
このセットはあえて異なる3種類の素材を組みあわせて、それぞれの素材感を生かすようチャレンジしました。
苦労したポイントをご理解いただき、根付師冥利につきます。
このレベルの作品をコンスタントにいつも制作できればよいのですが、これ!というアイデアがなかなか浮かばないこともしばしば・・・
生みの苦しみが大きければ大きいほど、完成した時の喜びも大きいのが作家家業の醍醐味と思い、今後も日々精進してまいります!(^^)!
2015/04/14 20:53URL
根付師 陽佳 #-[ 編集]