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『根付師 陽佳』、ときどき「湖蝶」、ところにより「桃生蛙子」

根付作品を中心に篆刻作品や書作品を自分で撮った記録写真とともに紹介しております。

Category :  根付師「陽佳」
tag : 

 戦国駒シリーズ 第二弾!

第一弾の 「歩兵」 につづき、第二弾は 「角行」

© 陽佳 2015「角行」P5100005.jpg 

DATA
『戦国駒 角行』 2015
黄楊(つげ)
象嵌なし
ヤシャ染め、べんがら
3.5 × 3.6 × 2.8 cm
~ 個人蔵 ~


将棋の駒の「角行」を戦国武将の姿になぞらえて根付にしました
© 陽佳 2015「角行」P5100019.jpg 
© 陽佳 2015「角行」P5100020.jpg 
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© 陽佳 2015「角行」P5100029.jpg 
© 陽佳 2015「角行」P5100030.jpg 

「角行」の“角”の文字から
相撲(角界ともいうので)の関取をイメージした
武将の姿で表現しています
もちろん髪型はお相撲さんの“大イチョウ”風で
体型も関取風のどっしりとした恰幅の良い武将

甲冑も
「兜」、「面頬」、「喉輪」、「籠手」、
「佩楯」、「臑当」、「草履」、「胴」とフル装備です
© 陽佳 2015「角行」P5100006.jpg 


「銘」は実際の将棋の駒にあるように
© 陽佳 2015「角行」P5100013.jpg  


紐通しの穴は武将のお尻から側面にしっかりと
© 陽佳 2015「角行」P5100038.jpg 


兜の内側には、
「面頬」と呼ばれるアゴと両頬を守る“赤い塗り面”が入っており、
その上に兜の緒紐がクルクルと絡み合いながら
『勝』という文字(草書体)になっています
© 陽佳 2015「角行」P5100052.jpg 

「勝」は将棋の上でも、武将としても縁起の良い文字です



将棋の駒の「角行」が成った時の文字 『龍馬 』 (駒の裏側にある文字)を
兜の“前立て”として飾り、
まさに「角行」の駒が“成った”姿を1つの根付の中に表現しています
© 陽佳 2015「角行」P5100045.jpg 
© 陽佳 2015「角行」P5100062.jpg 

兜を手にしたその姿は、
ともすると土俵の上で“仕切る”姿に
© 陽佳 2015「角行」P5100010.jpg 
© 陽佳 2015「角行」P5100008.jpg 
© 陽佳 2015「角行」P5100007.jpg 

ちなみに、第一弾の「戦国駒 歩兵」は、
まだ若い足軽風の青年でした・・・
(当ブログ2014.12.18で紹介)
© 陽佳 2014「戦国駒 歩兵」7310021.jpg 
© 陽佳 2014「戦国駒 歩兵」①P7310053.jpg 


戦国駒シリーズ、創るのが楽しくて・・・
さて、次の駒は何にしましょう
© 陽佳 2015「角行」P5100047.jpg 



◆次回は・・・



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コメント


陽佳様
こんにちは。

これも、面白い出来ですね。(◎-◎)
角から角力ね~、、、なるほど考えましたね。
歩よりも、かなり進化している様子、発想力が素晴らしい根付ですなー。(^o^)

 対にする飛車駒は、面頬付けて、目を二重象嵌仕上げ、立ち根付で見えをきる感じかかな。('-'*)エヘ
香車は鉄砲で、、、桂馬は当然お馬さん、、、金銀はなんだろ、、、あっと西遊記に掛けての武器でも面白いですね!!!♬♩♫♪☻(●´∀`●)☺♪♫♩♬

オリジナリティ豊か、これぞ現代根付師の作品といえますね!!(^^)//゛゛゛パチパチパチ
2015/07/15 20:06URL  とら太 #-[ 編集]

Re: タイトルなし
とら太 さま

コメント誠にありがとうございます!
発想力、お褒めいただき恐縮でございますm(__)m

桂馬はご推察とおり“馬”をモチーフにした案も既に考えております。
その他はまだ色々アイデアがあり絞り込めていませんが、モチーフの可能性は無限大!!楽しくて堪りません。
色々ご想像頂き嬉しいです。
将棋の駒は対局するには先手後手と2セットありますので、一揃い作ろうとするとかなりの数に。1つの駒でもバリエーションが沢山考えられます。

全て創りあげるには相当の時間が掛かると思いますので、気長にコツコツ楽しみながら創っていこうかと。
ライフワークになりそうです。(笑)

現代根付を応援していただき本当にありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。


2015/07/16 22:55URL  根付師 陽佳 #-[ 編集]


現代根付って面白いですよね。(^○^)
古典根付の根付師は完成されていますが、現代根付師は伸びしろがある人がいます。まあ、上を目指す人や聞く耳持つ人は、極々少数ですけど、、、。

 一点気になるのは、「顔」に喜怒哀楽を入れたほうが、僕は好きですね。それだけで根付の完成度は、圧倒的に高まります。小ぶりタイプだったら江戸派の如柳みたいな、凄い表情いれると良いですよ。コレクターは、かならず一番最初に顔を見ますから。(◎-◎)

 大ぶりだったら清宗根付館に展示されていた東声方さんの「会心の技」の顔の表情は素晴らしいです。動きの造形も凄いけど、顔の作りは秀逸でした。あれ無表情だったら、感動半減です。o(^_-)O

 このシリーズは、掘り下げると面白いと思います。
1つのテーマで連作するようにすると、作品で作家をイメージできるようになるので、個性を売りやすく単発での作品発表よりも、インパクトがあります。。。(^^)/
武将だと外人にも受けるし、老若男女にもOK、オールマイティです。大きさをみんな同じにしないで、王将・飛車・角は大ぶりに、歩は小ぶりにするのも一つの手かな。

 いづれ陽佳さん単独の個展をギャラリーで開いた時には、あちこちに売れた品を借りてきて、展示すると同じ大きさよりも強弱が出て見応えあるかなーと想像しちゃいますね。\(~o~)/

 ついでに、対戦相手は西洋風のチェス版根付にしても面白いですねー。('-'*)エヘ 将棋盤は、蒔絵の豪華な大名盤が良いので、今から探しておいたほうが良いです。

 これは、とても楽しみな根付将棋シリーズになりそうですね。面白そうです、、、(^○^) 
2015/07/17 21:50URL  とら太 #-[ 編集]

Re:
とら太 さま

コメント誠にありがとうございます!

表情をどうするか、一番難しいところです。。創り手の意図する喜怒哀楽をどこまで作品に刻むか、見る人側の想像の余地をどの程度残すか、いつも悩みますが、いずれにせよ自由自在に表情を操れるようになるにはまだまだ精進しなくてはなりません。

いつかは個展をと思っておりますが、創る手がとても遅いので、新作だけの個展は不可能?かと、やはり所有者の方々からお借りする事となると思いますが、具体的にお考え頂き、嬉しく存じます。いつになるかわかりませんが、個展会場の見せ方など想像しますと楽しいですね、来るべき時のためにコツコツがんばります。
将棋盤までは全く頭にありませんでしたが、展示までを考えるとまた違ったアプローチが思い浮かび作品の幅も広がってきます。

創り手側では気がつかない視点をご指摘頂き誠にありがとうございます!!
2015/07/19 14:38URL  根付師 陽佳 #O9U00KWE[ 編集]


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プロフィール

根付師 陽佳

Author:根付師 陽佳
            
現代根付を創っています。

地下室で根付を創っている時は
『 根付師 陽佳 』(ねつけし ようか)

ときどき
「 湖 蝶 」(こちょう)
     の名で書や篆刻を創り。

ところにより
「 桃生 蛙子 」(ものう あこ)
    の名で詩や文章を創ります。

心を込めて創った作品を、自ら撮った記録写真。

その画像とともに、作品解説や創作エピソードなど少しずつ綴っていきたいと思います。

◆国際根付彫刻会 会長

◆神戸芸術工科大学 大学院
非常勤講師

◆NHK文化センタ―講師

◆朝日カルチャーセンタ―講師

◆よみうりカルチャー講師

◆和小物ブランド
「小間物屋 徳右ェ門」主催

◆大学の書道科を卒業後、
某S化粧品会社宣伝部に就職、
脱サラして根付師に。

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ご訪問ありがとうございます!
かなりのIT音痴ながらも『ブログ作成入門書』を片手になんとか開設にこぎつけ少しずつ作品の写真を紹介しておりましたが、親の介護でここしばらく更新がストッップしておりました。
2年近くの介護ブランクで、ブログ作成手順をすっかり忘れてしまいましたが、振り出しに戻ったつもりで再びブログ入門書を片手に更新を再スタートさせていきたいと思いますので、何卒よろしくお願い申しあげます。

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